養育費の不払いを防ぐ
結婚した夫婦の間に養育を必要とする子どもがいる場合、離婚後は元夫から養育費を請求することができます。元夫の所得や、子どもの人数により養育費は異なりますが、払いたくないからという理由で不払いになることがあってはならないのです。それは、養育費というのは親の権利ではなく、養育を必要とする子どもが持っている権利でもあるからです。そのため経済的不利益がないように、最後まで親が責任を持たなくてはいけません。
しかし現実問題として、離婚後元夫から養育費の支払いを受けている母子家庭はわずか19.1%しかないことが分っています。通常は離婚前に養育費の取り決めを行うのですが、最初のうちは決まった額を払っていてもしばらくすると振り込まれなくなるケースが後を絶たないのです。口約束で取り決めをしてしまうと、離婚後に食い違いが発生することもあります。養育費の不払いを防ぐためにも、なるべく調停で決めたり、公正証書で形として残したりしておくことがおすすめです。
国内の養育費の相場は母子家庭と父子家庭でやや差が生じます。母子家庭の場合は子供一人に対して35,438円、父子家庭の場合は子供一人に対して28,125円ほどとされています。これは父親の方が母親よりも所得が高い傾向にあることが理由です。この目安は幼稚園から大学まで公立に通った場合の金額ですが、私立に通う場合はそれ以上の養育費が必要になりますので、離婚前にはどちらに通うのか想定しておくことも大切です。